私は2020年に那須に移住したのですが、「田舎暮らし興味あるけど失敗談も多いし不安…」とか「私って田舎暮らしが向いてるのか心配」と躊躇している方、多いのではと思います。
私は「失敗だと思ったらまた引っ越せばいいじゃん」なんてのほほんと考えていますが、現実問題としてお金もかかるし、体力も使うし、中には人の目が気になって出戻りを躊躇う人もいるのではないでしょうか。
そこで、あくまで一移住者として「田舎暮らしが向いてる人」を考察してみたいと思います。
ご参考になれば幸いです。
田舎暮らしが向いてる人の条件
田舎と言っても様々なので、どの田舎でも該当しそうな一般論から考えてみたいと思います。私が思うにこの5つです。
- 引っ越し資金を持っている人
- 車を持っている人、せめて運転免許持ってる人
- 虫や獣が平気、あるいは慣れられる人
- 今の友達の輪に依存していない人
- 柔軟なマインドセットの人
ひとつずつ説明していきます。
①引っ越し資金を持っている人
向き不向きっつーか、前提条件ですね。
でも、「田舎暮らし」の場合、20㎞とかそういう距離では実現できないような場所に住んでおられる方がほとんどかと思います。
となると、移動距離が長いほど引っ越し代も高くつくわけです。そもそも移住先の街の見学や物件の内見なども複数回行うとなると交通費がかかります。
それに、これも田舎暮らしに限りませんが、引っ越した後って何かと出費が嵩みます。
特に傷みの激しい中古物件を購入された方とか、すぐに居住できないレベルの人とかもいますよね。リフォームやリノベーションって新築するのと変わらない費用が掛かる場合もあるそうですよ。
あとはせっかく広い土地を手に入れたのだから畑耕したいな、とか、新生活をエンジョイするための資金も欲しいところ。
「田舎で質素な暮らしを…」という場合でも、ライフスタイルが変わる引っ越しって何かと必要になってくるんで、初期費用は余裕をもって確保しておくことをお勧めします。
②車を持っている人、せめて運転免許持ってる人
田舎暮らしといえば、自動車移動。公共の交通機関もほぼ無いと思った方がいいですね。
食材や日用品の買い出しに車は必須アイテムです。
うちはピザ〇ラもピザ〇ットも配達圏外です♪そしてきっとあなたの「田舎」もw
もちろん郵便局や宅配業者は来てくれるので、私は相変わらず楽天市場で買い物してますけど、さすがに生鮮食品はねぇ。
オイシックスとか大地を守る会とか素晴らしいサービスだけど、私も移住前はお世話になってたけど、ちょっと走れば産地直送の品々が直で買えるのに、「敢えて?」って思っちゃうな。
畑耕して種撒いて(あるいは苗植えて)野菜が収穫できるまで、どのくらいかかるかご存知ですか?短い子でも1か月はかかります。
てゆーか、1か月なんとかしのいだとして、それしか食べないんですかw せっかく空気も水も美味しい田舎に移住したのに、体壊しますよ。勿体ないじゃん!
というわけで、せめてスクーターくらいには乗れないと、キツイですよ。
③虫や獣が平気、あるいは慣れられる人
「田舎」といえば自然豊かですよね。人間より虫や獣の方が圧倒的に多いですw。網戸も窓も閉めてるのに、どこからともなく虫が入ってきます。
畑を作れば害獣に荒らされるので対策が必要です。特に猪ブルドーザーは強烈で、畑が掘り返されて根っこごとやられます。
獣そのものじゃなくても、周辺の田畑で堆肥がまかれれば獣臭いです。その時期になると本当にヤバイ臭いが周辺に充満しますw
私も最初は辛かったんですけど、今となっては季節もの、風物詩的に捉えています。
都会も都会で、駅周辺の飲食店街のゴミや換気扇がやたら臭かったりするのが私は嫌いだったので、まぁ、どっちが自分にとって耐えられる臭いか?ですかね。
④今の友達の輪に依存していない人
田舎に移住するという事は、生活環境だけでなく交友関係も変わります。
という人は今の生活のままでいいんじゃないですかねw 友達全員と移住するわけにもいかないでしょうからね。
今までの交友関係にこだわらないけど賑やかなのが好きな人や、人との交流が好きな人は移住先で新しい友達探せばいいです。
「SNS上で繋がっている友達がいれば十分!普段は自然がお友達!」って人は尚向いてると思います。ちなみに私は後者です。
⑤柔軟なマインドセットの人
ってか、本当はこの5番目が唯一といってもいいくらいの「向いている」条件なんですがw
どういう「田舎暮らし」をするにせよ、今までと違う暮らしをするために移住する訳なので、大きく環境が変わるわけです。いい意味で「違う」だけでは無いこともあるでしょう。
それらも含めて柔軟に対応し、尚且つ楽しめる人でないと、「田舎暮らし失敗だったわぁ」となってしまうんじゃないでしょうか。そして、それを田舎のせいにして、「田舎暮らしヤバイ説」を唱えだすのではないのでしょうか。
あなたの「田舎暮らし」の定義ってなんですか?
そもそも論に立ち返るのですが。「田舎暮らし」って何ですか?
仙人のように霞を食って生きることですか?山奥のポツンと一軒家で自給自足することですか?
そこをクリアに定義せずに田舎への移住を決断しちゃった人、多いのではと思います。メディア等が描き出した「田舎暮らし」イメージとか、漠然とした「田舎暮らし」でとどまっていると危険です。
例えば、「東京の美味しいお店教えて」って聞かれても困りません?東京と言っても広いし、ラーメンが嫌いな人にラーメン屋教えても答えになってないし、問いかけが漠然としすぎですよね。
とりあえずクリアなのは「美味しいものが食べたい」というだけ。「田舎暮らしがしたい」って、要はそういう粒度だと思うのです。
「美味しいもの」には個人差があって明確な定義がないように、「田舎暮らし」にも定義なんてないんだと思うのですよね。
逆に言うと、あなたが田舎で何をしたいか、どんな暮らしがしたいか、自由に設計していいワケなので、あなたが選んだ場所で暮らしたいように暮らせば、それがあなたの理想の「田舎暮らし」になるわけです。
よって、本来的には、向いているも向いていないもロジック的にあり得ないんです?
あなたが田舎暮らしによって得たいものは?
言い換えると、「あなたが田舎暮らしによって得たいものは何ですか?」ということです。
メディアに登場するような「田舎暮らしのロールモデル」的な方々は極端な事例です。だからメディアが取り上げるのです。お金になることしか出来ないですからね、お仕事なので。
じゃあ、その人が体現しているあなたが素敵と思った要素って何ですか?自分に落とし込むとどういう事ですか?というのを冷静に分析してみると良いと思います。
もう一点付け加えておくと、メディアで素敵に紹介されている事って、生活の1部を切り取って、切り貼りして、伝わりやすく作り上げられているものです。
だから嘘だという意味ではなく、伝わってこない部分、目に見えていない部分、というのが、実生活となるとたくさんある、という事は認識しておいた方が良いです。
スポーツ選手で言ったら、試合以外の日々のトレーニングの部分、とでもいうのですかね。だからこその「条件⑤柔軟なマインドセットの人」ですね。
「田舎暮らしに向いてる人」まとめ
せっかく田舎暮らしを実現しようとするならば、自分なりの「田舎暮らし」の姿を明確化して、それを叶えたいですよね。
その為にはやはりこの5点が欠かせないと思います。
- 引っ越し資金を持っている人
- 車を持っている人、せめて運転免許持ってる人
- 虫や獣が平気、あるいは慣れられる人
- 今の友達の輪に依存していない人
- 柔軟なマインドセットの人
最後までお読みいただきありがとうございます。次回は「田舎」選びの注意点について考察してみたいと思います。よろしければ読んでみてください!
https://www.choinaka.ji-freedom-nature.com/2020/09/15/resort/