那須でムクナ豆栽培2年、稼げる気がしない私が出した結論[一人農業の現実]【移住者がテレワークしながら起農した件#決意表明】

こんにちは!那須に移住して5年目の2025年に、一念発起して農業チャレンジを始めたAOです☆
突然ですが。
最近の私、実は畑に出るのがちょっと嫌になっていました。
あおやりたくて始めたはずなのになんで?
移住も退職(独立)も、「もう自分の心が嫌がることはやらない」と決めて選んだ道。
なのに、その決断の延長で始めたはずの農業で、なぜか足が重くなっている…。
この矛盾、実はここ数日の話じゃなく「もしかしてウチの環境でムクナ豆栽培って難しい…?」と気づき始めてからずっとくすぶってました。



自分の中でずっと気持ち悪かったの…
『移住テレ農#45』で「今年は大きな決断を下すための1年にする」「複数パターン検討する」と書いたけど、あれから少し考えて、ようやく自分なりの答えにたどり着いた。
結論から言うと、私は「農業で稼ぐ」を手放すことにした!!!



「撤退」とはちょっと違うから、説明させて〜
何故そう決めたのか。そして、決めた瞬間になぜか畑への足取りが軽くなったのか。
この記事では、その思考の整理(の過程)を、そのままシェアしようと思います。
”手段”だったはずの「ムクナ豆で稼ぐ」が、いつのまにか”目的”にすり替わっていた
足が重い理由を探るために、まずは「なんで農業を始めたのか」を思い出すところから始めてみました。
そしたら気づいてしまった、自分が他人の物語をなぞろうとしていたことに…。
そもそも私、なんで農業を始めたんだっけ?
当時の私の頭の中を正直に並べると、こんな感じ。
- 家の庭で家庭菜園してたけど、森に囲まれてて日当たりが悪い。水はけも悪い。ちゃんとした畑で野菜を育てたい
- でも「家庭菜園のために畑貸して」とお願いするツテもなくてハードルが高い
- 師匠に「農業委員さんに相談してみたら」と教わったけど、それには「農業に挑戦したい」ぐらいの本気度が必要だった
- ちょうどクライアントワークが減って不安だった時期。収入の経路を増やしたかった
- せっかく那須に移住したんだし、PCばっかりじゃなく”那須らしいこと”がしたかった。外に出て体も動かしたい
改めて見ると、私が本当に欲しかったものって、
- 「ちゃんとした畑」
- 「収入源をもう1本」
- 「那須らしい暮らし」
の3つ。



あれ?「ムクナ豆で稼ぐ」って入ってなくない?
そう。
ムクナ豆は、あくまで畑を借りるための”取っ掛かり”だった。
師匠から「ムクナなら高付加価値とれて普通の野菜より利益率が高いし、栽培の手間も少ない」と聞いて、「お、良い入口かも」と思った。
ぶっちゃけ、それだけ。
いつのまにか、手段が目的にすり替わっていた
しかも。
師匠が掲げている「ムクナ豆で年商1,000万円」という目標、これが、会社員時代の私の「年収1,000万円」という記憶とピタッと重なってしまったのだ。



私も6次化で1,000万円目指してみちゃう?!
最初は「目標にしたら楽しいかも」ぐらいの軽い気持ちだった。
本気で1,000万円稼ぐ必要があったわけでもない(ずっと当ブログを読んでくださっている方はご存知と思うが、私はサイドFIRE民なので資産+月10万円あれば快適に暮らせる)。
なのに、いつのまにか「ムクナ豆で稼ぐこと」そのものが、達成すべきゴールに昇格していた。
畑を借りるための”手段”だったはずのムクナ豆が、気づけば”目的”の顔をして私の前に立ちはだかっていた、ってわけ。
でも。私と師匠では前提が違いすぎた
色んな壁にぶち当たり冷静に考えてみると、決定的なことに気づいてしまった。
「私は師匠の成功を無意識になぞろうとしていたが、私と師匠とでは前提があまりにも違う。」ということに…!!!
| 師匠 | 私 | |
|---|---|---|
| 畑の標高 | 低め | +200m近く高い |
| 栽培方針 | 有機 (鶏糞・石灰) | 自然栽培 (落ち葉堆肥のみ) |
| 規模 | 何反も | 1/3反でヒィヒィ💦 |
| 人手 | ご夫婦+子夫婦 +固定ファン | ワンオペ (稀にパートナーさん) |
| この豆を広める動機 | 奥様の持病が劇的に改善した実体験 | 期待はあるが使命感までは… |
標高が違えば、同じ時期に同じやり方で植えてもうまくいかない。



これは去年身をもって痛感した…
でも一番大きいのは最後のポイント、そう「動機」。
師匠には奥様の持病がムクナ豆で劇的に良くなったという強烈な原体験があって、「この豆を広めたい」という使命感がある。
だからこそ、那須という中山間地域の不利な条件(ムクナ豆栽培が盛んな九州・沖縄では不要な加温コスト)を吸収してでも続ける覚悟があるし、固定ファンもついている。
一方の私にも、動機がないわけじゃない。
元マーケターとして自分なりに市場を調べた感触と、美容&健康に関心高めアラフォー女子としての直感が「この豆にはポテンシャルがある!」と言っている。
でもなぁ。それは”期待”であって、”使命感”ではないんだよなぁ…。



師匠みたいに「広めずにはいられない!」とまではならんのよ
正直に言うと、自分でL-ドーパの効果がハッキリ実感できているわけでもないし(「食べすぎると気持ち悪くなる」という強烈さは体感したけどw)、家族や友人に「ほしい」と言ってくれる人もいない。
前提がこんなに違うのに、ゴールだけ「ムクナ豆で稼ぐ」を共有しようとしていたんだよね、私は。



師匠はすごい。でも、師匠のやり方は師匠のものなんだよね…
勝算が見つからなくて当たり前。
私のビジネスプラン設計に甘さがあった点は否めないけど、でもそれだけじゃなくて、そもそも勝てない土俵で勝負しようとしていたという大前提の分析が抜け落ちていた。
だけどまぁ、やってみなきゃ分からんことも多かったし、いかにも勝てなさそうな勝負に乗っちゃったのも「ムクナ豆という特殊なスーパーフードのパワーだ」と、、、言えなくもない😅
だから私は、「農業で稼ぐ」を手放すことにした
前提が違いすぎる土俵で、勝てないゴールを追いかけて足が重くなっていた。
原因が分かれば、対処法も見えてくるってもので。
私が出した答えは、シンプルに、
「ムクナ豆で稼ぐ」という目的を、いったん手放す!
”戦略的撤退”と言っても間違いではないが、私としては「自分にしか出来ないことを見つけたから目的を再定義した」という感覚。
説明しますね。
手放せるのは、サイドFIREしてるから
そもそも私は、農業を生活費の柱にする必要がない。
サイドFIRE状態だから、資産+月10万円あれば快適に暮らせる。これは前の記事でも「死守する」と書いた、私の生き方の土台。
ということは、だ。
農業に「稼ぐ」を背負わせなくても問題ないということ。



そもそも農業を生活の柱にするのはROI微妙すぎるよね
思い返せば私、この恵まれた前提を全然活かせてなかった。
生活がかかってないのに、なぜか「ちゃんと稼がなきゃ」と自分で自分にプレッシャーをかけて、勝てない勝負に挑んで、勝手に消耗していた。



誰も「稼げ」なんて言ってないのにね
「商品」をやめて、「記録」と「実験」にする
じゃあ稼ぐのをやめて、農業をどう位置づけるか。
私が決めたのは、ムクナ豆を「売る商品」から「書く題材」に配置換えすること。
実は「那須のような高い標高で、無肥料・無堆肥の自然栽培でムクナ豆を育ててみた」なんて記録、他にほとんど無い。(師匠のサイトはあるけど販売メインだから栽培記録は少ない)
ネットでムクナ豆を調べると、出てくるのは沖縄や和歌山、九州みたいな温暖な産地の「育てやすい!ほったらかしで大量収穫!」という話ばかり。
寒冷地で、しかも一人で、苦戦しながら2年やってみた正直な記録は、びっくりするほど見当たらない。



私の”実験”や”失敗”こそがレアでリアルな価値のある情報なのでは…!?
そう気づいた瞬間、ちょっと笑えてきた。泣き笑いだけどwww
だって追熟で腐らせた豆も、商品に出来なかった加工試作品も、標高に泣いた話も、脚を壊して寝込んだ話も、ぜんぶ「売り物」としては失格でも、「記録」としては最高の素材だったんだから。
売れる豆を作ろうとすると、失敗は「損失」になる。
でも、書く題材だと思えば、失敗は「ネタ」になる。
同じ出来事なのに、立ち位置を変えるだけで、意味が180度ひっくり返る…!
畑じゃなくPC(=得意なこと)で稼ぐ
「じゃあ農業でお金を稼がないの?」と思われるかもしれないが、そうじゃない。
私の場合、そもそもの収入の柱はPC作業。
在宅でのテレワークが本業で、このブログもその1つ。
言ってしまえば、頭と指を動かす方が得意なタイプの人間なのだ。
だったら得意な(かつサラリーマン時代の経験値が活かせる)ことでちゃんと稼いで、農業は稼ぎの心配とは切り離された場所=純粋に楽しんだり、実験したりする場所にすればいい。
いや、その方がいい!



稼ぐのは得意な土俵で。畑では肩の力を抜いて楽しむ♪
楽しむメインとは言いつつ真面目な話、誰も書いていない一次情報って、このAI時代において非常に貴重なんですよね。
誰も書いていない寒冷地・自然栽培の記録は、それ自体が読んでもらえる理由になるし、「この人は良いことも悪いことも正直に書くな」という信頼にもつなげて行きたいと考えてる。
お金じゃなくて、そういう”つながり”が畑から生まれるなら、それで十分すぎん!?



”古民家キラキラ移住者”でもない”田舎にコロされた可哀想な移住者”でもない”等身大な私”という移住者の生き方が、移住を検討している人の1つの参考になれば幸せ💖
直接的に豆を売って稼ぐよりその経験を必要としている誰かに届けるほうが、私には何倍も向いているんじゃなかろうか。
もちろん栽培だけじゃなく、食べ続けた結果とかも含めて。
「PC作業は得意。なら、得意な土俵での勝負に変えればいいじゃん!」
悩みに悩んで堂々巡りしていたけれど、色んな事に気づけた今は素直に、そう思ってる。



世の中には「適材適所」という言葉があるんだよね〜
体を壊して寝込んだ時、「PC作業だったら体が動かなくても脳みそが動けばなんとかなるのに」と書いた。
今思えばあれ、半分泣き言だったけど、実は半分は本音のヒントだったんだと思う。
「起農」の意味が、私の中で変わった
ここまで書いてきて、自分でも気づいたことがある。
このシリーズ、タイトルが【移住者がテレワークしながら起農した件】なんだけど。



私、「起農」の意味を勘違いしてた…
始めた頃の私にとって「起農」は、農業で起業して稼ぐこと、だった。師匠みたいに六次産業化して、年商◯◯万円を目指して…という、あの路線。
でも2年やってみて、今の私にとっての「起農」は、ちょっと意味が変わった。
農を通じて自分の暮らし方と働き方を”起こし直す”こと。



……うん、ちょっとカッコつけすぎたかもしれない。笑
でも本当にそう思ってる!
畑に出て、うまくいかなくて、悩んで、考えて。
もう、「奮起」の「起」でも「躍起」の「起」でも、なんなら「再起動」の「起」でもいい。



「固定概念に問題提起する」の「起」でもカッコいい⭐️
でも、農をキッカケに経験した全部が「私はどう生きて、どう働きたいのか」を考え直すキッカケになっている。
豆は大して採れてないけど、得たものはめちゃくちゃ大きい!



豆より「気づき」のほうが豊作だったw
過去の自分を、否定しないでおく
「だったらシリーズ名、変えたほうがいいんじゃない?」とも思った。
だって”起農”ってもう実態と合ってないし、いっそリセットしたい気持ちもあった。
でも、やめておく。
だって、
最初は「稼ぐぞ!」と意気込んで始めて、
やってみたら考えが変わった、
この変化のプロセスごとが、私の記録だから。
名前を変えて過去をなかったことにするより、「あの頃はこう思ってたけど、今はこう」と地続きで残しておくほうが、等身大な私らしいなと思った。



やりかけたことを途中で放り出すのは、やっぱり一番イヤなのだ!
だから【起農した件】は、これからも【起農した件】のまま続けます。
意味だけ、こっそりアップデートして♪
足が軽くなった理由が、やっと分かった
ここまで整理して、冒頭の「畑に出るのがちょっと嫌だった」の正体がようやく分かった。
嫌だったのは、農業そのものじゃない。「稼がなきゃ」という、自分で勝手に背負った”やるべきこと”が嫌だったのだ。
いつのまにか”義務”に変わっていたから、足が重かった。
その荷物を下ろした今、不思議と畑に向かう足取りが軽い♪



そうだよ、私は楽しみたくて畑を始めたんだった!
頭の中で「やりたいこと」「やるべきこと」「やりたいけどできないこと」がゴチャゴチャに絡まって、自分でも何がしたいのか分からなくなってた。
それを一個ずつほどいていったら、こんなにシンプルな答えが出てきた。
つくづく、「自分の心の叫びを言語化するのって大事!」だと痛感してる。
これからの農業との付き合い方
そんな感じで、「稼ぐ」を下ろしたら、頭の中のゴチャゴチャがスッと整理されました。
今、私の中で畑の3つの役割はこんな感じ⬇️に落ち着いてます。
- ムクナ豆は「挑戦の記録」として続ける。
- 寒冷地・自然栽培という誰も書いてない実験の記録係。
- 商品化のプレッシャーがないぶん、純粋に「今年はどうなるかな」と観察を楽しめる。
- 今年のプランも「苗ができたら続ける、できなければ潔く卒業」と、ゆるく構えていられる。
- 菌ちゃん農法は「楽しい」を主役に。
- 正直いま、私が一番ワクワクしてるのはこっち。自然栽培より再現性が高くて、那須の気候に合う野菜が育てられる。
- まずは自分の食卓の自給率を上げるのが目標。育てた野菜を自分で食べられるって、それだけでもう十分しあわせなハズ!
- (ボソッ)ムクナ豆だけだと、私の性格的に絶対に飽きる日が来るから興味を分散しておきたいという事情もある。
- 野菜は「自分のため」に育てる。
- ネットで「無肥料・無農薬の自然野菜」としてプレミアム価格で売る道もなくはないけど、宣伝から収穫・発送まで一人でやることを考えると、私には荷が重い。
- だったら無理に売らず、まずは自分がおいしく食べる。
どれも「稼ぐ」を外したから見えてきた景色。
義務じゃなくなった瞬間に、ぜんぶ楽しみに変わった!



不思議なもんだね〜
おわりに:ゴチャゴチャを、ほどいてみる
「農業で稼ぐ」を手放したら、畑に出るのが嫌じゃなくなった。
……書いてみると、なんてことない結論かもしれない。
でもここに辿り着くまで、頭の中はずっとゴチャゴチャ状態だった。
- やりたいこと(畑を楽しむ、那須らしく暮らす)
- やるべきだと思い込んでたこと(ムクナ豆で稼ぐ)
- やりたいけどできないこと(一人で六次産業化)
- できるけどやりたくないこと(人を雇って規模を広げる)
これが全部ゴチャッと絡まって、「私、結局どこに向かいたいんだっけ?」と迷子になっていた。
抜け出せたのは、特別な才能でも気合でもなくて。
ただ、一個ずつ言葉にして、並べて、仕分けたから。
”やりたいこと”と”やるべきこと”は違う。
”できること”と”やりたいこと”も違う。
そうやってほどいていったら、「あ、私が欲しかったのはこれだけだったんだ!」と、拍子抜けするほどシンプルな答えが出てきた。



モヤモヤの正体って、だいたい”言葉にできてないだけ”なんだよね
もしあなたも今、「なんかこの生き方しっくりこないな」とか「頑張ってるのに満たされないな」とモヤモヤしているなら。
それはもしかしたら、頭の中のゴチャゴチャを、まだ言葉にできていないだけかもしれない。
なので、そういう時の”ほぐす道具”として、私なりに『人生リデザイン診断』を考案してみました!
3分くらいの質問に答えていくと、あなたが今どんな暮らし方・働き方に向かおうとしているのか、その方向性が言葉になって見えてくるというもの。



切り口は「移住」とか[暮らし方×働き方]だけど、言葉にしづらいモヤモヤを解きほぐすサポートになる設計にしてるよ!
私みたいに畑で2年かけなくても(笑)、もう少し手軽に自分の心の声を整理できるはず。
迷子になってる時こそ、一回立ち止まって言葉にしてみてくださいね〜!


それではまた、次の記事でお会いしましょう♪

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